たもぎ茸とは?成分・特徴・サプリの効果の考え方と副作用が気になる方への注意点
たもぎ茸について「どんなきのこなのか」「どんな成分が注目されているのか」「効果はあるのか」「副作用は大丈夫か」など、 薬剤師視点で整理してお話しします。
1. たもぎ茸(田茂木茸/タモギ茸)とは

たもぎ茸は、きのこの一種です。呼び方としては「たもぎ茸」「田茂木茸(漢字)」「タモギ茸(カタカナ)」などがありますが、基本的には同じものを指しています。
近年は、含まれている成分の特徴から注目される機会が増えています。
2. 成分の話(注目されやすい2つ)
エルゴチオネインについて
エルゴチオネインは、人の体内では作ることができず、食事から摂る必要がある成分として知られています。主にきのこ類に含まれ、マッシュルームやしいたけ、えのき、しめじなどが食品例としてよく挙げられます。
特にタモギタケは、他のきのこと比べて10倍以上のエルゴチオネインを含むことがあるとされ、きのこ類の中でも含有量が多い種類です。
ただし、含有量は品種・栽培環境・収穫時期などで変動するため、数値は目安として捉えるのが現実的です。
エルゴチオネインは、抗酸化力が非常に高い成分として知られています。抗酸化とは、体内で発生する活性酸素を抑え、酸化ストレス(体の中で起こるサビのような状態)を軽減するという考え方です。
紫外線・ストレス・睡眠不足・加齢など、日常の要素でも酸化ストレスは増えやすく、コンディション管理の観点で注目される理由になっています。
認知機能との関係について
脳は酸素消費量が多く、活性酸素の影響を受けやすい臓器とされています。そのため、長期間にわたる酸化ストレスの蓄積が、認知機能の低下と関係している可能性が指摘されることがあります。
こうした背景から、抗酸化成分は認知症予防の観点でも注目されてきました。エルゴチオネインは、研究が進んでいる成分のひとつで、認知機能のサポートを目的とした機能性表示食品にも利用されることがあります。
がんとの関係について
がんの発生には、遺伝的要因だけでなく、細胞レベルでのダメージの蓄積が関係していると考えられています。
活性酸素による酸化ストレスは、細胞のDNAや膜構造に影響を与える可能性があるため、抗酸化成分はがん予防の観点からも研究対象となっています。
エルゴチオネインは、こうした酸化ダメージを抑える働きが期待される成分として、健康意識の高い層を中心に注目されています。
βグルカンについて
βグルカンは、きのこ類などに含まれる成分で、研究の分野では 免疫(体を守る仕組み)との関わりで取り上げられることが多い成分です。
免疫は、睡眠・食事・ストレスなど日々の生活習慣の影響も大きく受けます。βグルカンは、体の防御システムの一部として語られることが多く、生活全体を整える考え方とセットで理解すると納得しやすい成分です。
※健康食品の感じ方には個人差があります。特定の症状や病気に対する効果を断定せず、生活習慣や続けやすさと合わせて考えるのが安心です。
3. たもぎ茸には他にもいろんな栄養素が含まれる
たもぎ茸は、注目成分だけで語られがちですが、きのこ類として 食物繊維や、日々の食事でおなじみのビタミン・ミネラルなど いろいろな栄養素を含むことがあります。
- 食物繊維:食生活のバランスを考えるときに欠かせない栄養素
- ビタミン類:日々の栄養の土台として意識されやすい
- ミネラル類:体の働きを支える栄養素として知られる
こうした“みんなが知っている栄養素”は、派手に語られない分、見落とされがちです。ただ、健康食品を考えるときは、特定の成分だけを追いかけるよりも、食事の土台を整えた上で、足りない部分を補うという考え方の方が無理がありません。
4. 食事とサプリ、どちらを選ぶか
たもぎ茸を取り入れる方法に正解はありません。食事で無理なく取り入れられる方もいれば、継続のしやすさからサプリを選ぶ方もいます。ご自身の生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
食事で取り入れる場合
- 料理に取り入れられる方には自然な方法
- 他の食品と合わせて食生活を整えやすい
- 入手や調理が負担になる場合もある
サプリで取り入れる場合
- 習慣化しやすい(続けやすい)
- 摂る量やタイミングを一定にしやすい
- 表示内容や品質を確認しやすい
きのこは「匂い」が壁になりやすい
食事で取り入れるのが理想でも、現実には続けにくい理由があります。献立や調理の手間、摂取量のムラが出やすいことに加えて、意外と大きいのがきのこ独特の匂いです。
きのこが苦手な方や香りに敏感な方は、体に良いと思っていても「続けるのがしんどい」と感じやすいポイントになります。
味のクセでやめてしまう人も多い
きのこ由来のサプリは、成分自体は魅力的でも、味や風味にクセが強く続けづらいと感じる方が少なくありません。「土っぽい」「きのこ臭が気になる」「後味が残る」といった理由で途中でやめてしまうケースもよくあります。
5. サプリを選ぶときのチェックポイント
サプリを検討する場合は、次の点を確認しておくと後悔しにくくなります。
原材料や由来が分かるか
- 原材料表示に、何由来かが分かりやすく書かれているか
- どのような形で配合されているか(粉末・抽出・飲用など)
続けやすさ(味・価格・配送・習慣化)
- 味や匂いがストレスにならないか
- 価格が無理のない範囲か
- 飲むタイミングを固定できるか(朝食後など)
6. 安全面が気になる方へ(副作用が心配な方向けの注意点)
健康食品を調べていると「効果は?」「副作用は?」という言葉が気になると思います。
結論から言うと、健康食品なので医薬品のように「副作用」という形で語られることは基本的に多くありません。
ただし、体質によって合う・合わないはあり得るため、違和感があれば中止し、服薬中・治療中の方は事前に相談してください。
- 体質・アレルギー:きのこ類で合わない経験がある方は慎重に。初めてなら少量から。
- 体調の変化:違和感があれば無理をせず、いったん中止して様子を見る。
- 服薬中・治療中・妊娠授乳中:自己判断で複数のサプリを重ねず、医師・薬剤師に相談。
- 副作用が心配な方:胃のムカつき・下痢気味など違和感があれば無理せず中止し、必要に応じて相談。
7. よくある質問(効果・副作用Q&A)
Q. たもぎ茸と田茂木茸は違いますか?
A. 表記の違いとして使われていることが多く、基本的には同じものを指しています。
Q. サプリはいつ飲むのが良いですか?
A. 商品ごとの目安に従い、飲み忘れにくい時間帯(朝食後など)に固定すると続けやすくなります。
Q. 効果はどれくらいで分かりますか?
A. 感じ方には個人差があります。健康食品は薬のように短期間で変化を狙うものではないため、生活習慣と合わせて「続けやすさ」を重視して検討する方が多いです。
Q. 副作用はありますか?
A. 健康食品なので医薬品ほど強く心配する必要はありませんが、体質により合う・合わないは起こり得ます。違和感があれば中止し、服薬中・治療中の方は事前に相談してください。
Q. きのこの匂いや味が苦手です
A. きのこ由来のサプリは味にクセがある商品も多く、続けづらい理由になりがちです。味付けや飲みやすさも「続けるための条件」として確認するのがおすすめです。
Q. 食事だけで足りますか?
A. 食事で無理なく取り入れられる方はそれが一番自然です。一方で、毎日一定量を安定して続けるのが難しいと感じる方は、サプリを検討することもあります。
8. 取り扱い商品のご案内(タモギデラックス)
上飯田薬局では、たもぎ茸を原料としたサプリメント「タモギデラックス」を取り扱っています。
- りんご果汁で味付けされており、きのこ特有のクセを感じにくい設計
- きのこサプリでよくある「土っぽさ」「後味」が苦手な方でも続けやすい
- 「続ける前提」で味が整えられているのが、実用面で大きいポイント
飲みやすさは、人だけでなく家族(犬・猫など)動物にも取り入れやすいという点につながります。実際に、我が家でも愛犬に飲ませていますが、嫌がることなく自然に飲んでくれており、クセの少なさを実感しています。
きのこ系の原料は栽培条件でブレが出やすいイメージを持つ方もいますが、タモギデラックスは品質基準を設けて管理されており、栄養価の安定性を意識した製造管理がされています。また、国内生産(国内での栽培・管理・製品加工)にこだわる方にとっても判断材料になります。